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アルサミス司祭のメモ



門の後ろに閉じ込められたままになっている物について、女族長が語ることはない。女神とトリビュナルに仕えることこそが我々の道だと言う。


だがエルデンは正しかった。秘宝が我々に語りかけている。頭の中で、その心臓の鼓動が軽石のように音を立てていると感じる。カタカタ、カタカタ、カタカタ。不思議な歌だ。血の心臓ではなく、石の心臓だ。


しかし門は相変わらず、どうやっても通ることができない。レバーも鎖もない。展示ケースの下に秘密のボタンも見当たらない。


見当たるのは、いくつかの壊れた柱とマネキンだけだ。マネキンの視線にうんざりして、マネキンの顔を仮面で覆った。解決策を思いついたのは、まさにその時だった。


マネキン自体が鍵だったら? 3つの顔に3つの仮面。トリビュナルだ。だが、どのマネキンにどの仮面を着ければいい?


思い出せない時は彫刻家の部屋に向かい、祠で祈り、祝福とシンボルを一致させる。今なら謎が解けそうな気がするが、肝心の仮面がなければ無意味だ。


エルデンは、私が気に病んでいることを嫌がっている。仮面があってもなくても、主が導いてくれるから辛抱しろと言うのだ。信じるしかない。



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